読書は人間の夢を見るか

平々凡々な社会人の読書と考えたこと。本文・写真についてはCC-BY-SA。当然ながら引用部分等の著作権は原文著者に属します。

2.終盤戦

将棋は概ね、序盤・中盤・終盤に分けられます(明示的に決まっているわけではありません)。
序盤=駒組み。攻めやすい・守りやすい陣形を整える
中盤=具体的に相手を攻撃したり、その攻撃を交わしたりといった攻防です。
終盤=勝敗が決する直前。今にも詰む・詰まないといったところです。


ということで普通は序盤から見ていくんだと思いますが、あえて終盤から見て行きましょう。
ようは相手の王が詰んで、自分の王が詰まなければ良いわけです。
そこから逆算すると、
(相手の手番)次の一手で必ず相手を詰ませることができる+相手の手では自分の王は詰むことはない=勝ち
といったように考えていくことができます。


ここで将棋強い人のすごいポイント。
未来予知。いや予知してるわけじゃないんだけど、そう見える。
次の一手で詰むかどうか、と言うのは私にもわかります。
三手先*1でも見えることが多いです。
5手、7手、9手、と手数が伸びるごとに見えにくくなっていきます*2
ところが、プロ棋士の方々は、パッと図面を見ただけで、10数手先の詰み上がり図が見えるらしいのです。
シラフならまだわかります。某棋士はベロンベロンに酔っ払った状態で、図面を見て一瞬で
「う〜ん、17手詰め」と言ったとか。


ここがめちゃめちゃ強い=間違えない、となってくると、実質的な勝敗は実はそこに突入する前に決まっていることになります(最善手を逆算していけるので)。
そうすると…
より優位な状態で中盤を抜ける必要がある→中盤は選択肢が多く、好みもでるところ。ここでの「正解」を考えるのは難しい→中盤に入る前に優位な体制を築く必要がある→序盤の研究が進む。(という理解をしています。)

(基本的には*3)相手を詰ませることだけを考えるパズルのようなものに「詰将棋」があります。これをやると強くなると言われます。将棋そのものと違って「正解」がすぐに出ますし、クイズやパズルを解くような感覚で楽しめると思いますので、下の問題集などを見てみてはいかがでしょうか。フリーのアプリなんかもあります。

*1:自分が指す(王手)、相手が逃げる、自分が指して詰ませる

*2:実際には手数が伸びてもわかりやすい形とわかりにくい形がある

*3:王を2つ使うものもある