読書は人間の夢を見るか

平々凡々な社会人の読書と考えたこと。本文・写真についてはCC-BY-SA。当然ながら引用部分等の著作権は原文著者に属します。

おまけ:法律案関係資料の調べ方?

先日、次のエントリを公開しました。

第201回国会に提出された情報関係法律案 - 読書は人間の夢を見るか

 

そのおまけとして、法律案に関係する資料の調べ方を確認したいと思います。

(素人なので、ほかに良いものがあれば教えてください。研究者の論文や報道は普段から読むということでのぞいています)

なお、法律案そのものについては、

法律案の調べ方 | 調べ方案内 | 国立国会図書館 

がありますので合わせて御参照ください。

 

成立する法律の多くを占める、内閣提出法案についてみると、省庁で原案が作成された後、内閣法制局における審査、与党審査、閣議決定を経て、国会に提出されます。*1

この流れに沿って関連資料を見ていきます。

具体的には、

・省庁の審議会等資料

内閣法制局・与党審査

・規制の事前評価

・概要・要綱・法律案・新旧対照・参照条文(5点セット)

・審議経過

・国会会議録等の審議内容

・立法補佐機関の作成資料

を挙げています。

 

省庁での検討に際しては、審議会やその他の専門家会議(私的諮問機関)での検討に付されることが多いです*2。こうした会議体の場には、省庁側が現状・論点をまとめた資料や有識者、利害関係者からのヒアリング資料が提出され、多くの場合には、議事要旨などとあわせて公開されます(報告書の公開等とあわせてパブリックコメントなども実施される)。これらは、法律案にかかわる基本的な情報・前提を知る上で有益だと考えられます*3

 

ただ、これは、法律案の側から探すことが難しいです*4

方法の一つとして、議会の立法補佐機関が出している刊行物を利用することが考えられます。

例えば、衆議院調査局は、各国会の前に各委員会所管事項の動向という資料を公開しており、各委員会に関連した政策課題を紹介しており、提出予定の法案や提出に至る経緯(審議会等の議論を含む)などを知ることができます。また、衆議院調査局では、各法律案についての参考資料も作成しており、国立国会図書館などで閲覧することができます*5

これらの資料から、(完全ではないにせよ)検討経緯を確認できれば、あとは、省庁等のページで公表されている資料を見ることができる、というわけです。

 

次に、内閣法制局審査や与党審査ですが、基本的に一般公開はされていないように思われます(たまに過程を追った論文などはある)。法制局の審査資料については、情報公開請求によって入手することができるようです。与党審査については、まれに報道があるほか、議員のブログなどで一部が示されることもあるかな、という程度です。

 

法案に規制的な内容が含まれている場合には、法案提出前に、行政府による「規制の事前評価」も公表されます。これは、平成19年の「行政機関が行う政策の評価に関する法律施行令」改正によって義務付けられたものです。政策評価ポータルからリンクがあります。*6

 

法案が閣議決定され、提出されると、省庁のサイトに概要(いわゆるポンチ絵)のほか、要綱、法律案本文、新旧対照条文、参照条文(いわゆる5点セット)などが掲載されます*7

 

また、衆参両院のウェブサイトにも、議案の一覧が掲載されており、審議状況、賛成・反対の各会派などを知ることができます。

第201回国会 議案の一覧

第201回国会議案情報:参議院

 

各法案の審議について、成立後には、日本法令索引にまとめられます*8が、現在進行形の議論については、国会会議録検索システムを利用することになります。ただし、これも掲載までにはラグがありますので、直近の情報を確認するためには、提出されている委員会の「委員会ニュース」などを参照することになるかと思います*9

 

省庁から離れて、議会に付属する立法補佐機関では、法案等に関係する資料を作成しています。

調査局作成資料(衆議院)

調査室作成資料(参議院)

調査及び立法考査局の刊行物(近刊)|国立国会図書館―National Diet Library

 

 京都大学の曽我部先生が御指摘の通り、諸外国の議会のサイトでは、議案ごとに相当に詳細な資料が掲載されているようで、よりアクセスがしやすい形で、充実した情報が得られるようになるとよいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:茅野千江子「議員立法序説」『レファレンス』No.776, 2015.9, pp.1-30など参照

*2:審議会等については、西川明子「審議会等・私的諮問機関の現状と論点」『レファレンス』2007.5など参照

*3:こうした立案過程の重要資料を紹介したものとして、宍戸伴久「連載:研究・実務に役立つ!リーガル・リサーチ入門 第9回 立法過程」『情報管理』2013.6.

*4:研究会のほうから追っていると大体報告書に法整備について記述があったり、関連の報道に出てきたりするので、結びつきはわかります。ただたくさんやってるんですよね…総務省|研究会等

*5:電気通信事業法の一部を改正する法律案 (内閣提出第35号) について : 総務委員会参考資料 (衆議院調査局総務調査室): 2019|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

*6:総務省|行政評価|政策評価ポータルサイト

*7:ほとんどの省庁は次のリンクからみられるけど、経産省国会提出法案|電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

*8:日本法令索引

*9:参議院については、会議録情報:参議院参照。あるいは動画中継のアーカイブ衆議院インターネット審議中継 参議院インターネット審議中継 

第201回国会に提出された情報関係法律案

法律(案)について、「きちんと」理解しているのか、と聞かれると、とっても難しいですよね。

法律案の内容・読み方みたいな技術的なことはもちろん、現行法上の解釈・実践、立法事実にかかわるような社会人文自然科学各分野の知識・・・

まぁ、正直、一人の人間がすべてを正確に把握できるかって言われるとかなり厳しい気がします。そこで、ほんとは様々な情報を簡単に整理するとか、情報をつまびらかに公開するとか、知りたいと思った人が知るための入口があるとよいのですが、必ずしもそうなっていない、というのが現状なのかなと思います*1

せめて、提出されてる法律案の概要と分析とそこに至るまでの議論(大体、各省庁の有識者会議なりで検討された後に出てくるので)あたりがまとまって見られれば良いのですが・・・というわけで、ぼんやり眺めている情報法制関係の法案について、以下にまとめてみました(ほんとは国会始まる前にやったほうがいいですね)。

ついでに、ネットで見られる系のものを中心に参考資料もつけてみました。

よくわかっていないところも多いので、修正すべきところがあればお知らせください。

なんかしら自動化できないのかな。

(5月13日 規制の事前評価を追加)

 

  • 電波法改正案
  • 特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律案
  • 特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律案
  • 聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案
  • 電気通信事業法及びNTT法改正案
  • 個人情報保護法改正案
  • 著作権法等改正案

 

*1:実際、例えば英国議会のページとかは関連文書類も含めて見やすい印象がある。Coronavirus Act 2020 — UK Parliament

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意匠と旗

最近政治的な問題との絡みで、①旭日の意匠は普遍的なもので、②旭日旗も従来軍国主義の象徴などとして認識されておらず、③問題化したのはサッカー選手の問題が起きて以降だ、という言説を目にするようになりました*1

①については、たしかにそういう部分がありそうです。見ようによっては何でもそう見える。

③については、よくわかりません。政治運動としての激化にはたしかにそういう側面もあるのかもしれません*2

ここでは、②、すなわち、2011年の事案以前に旭日旗と戦前・戦中期の日本が結び付けられていたかを見てみたいと思います。なお、行為の善悪や政治問題の是非には入らないものとします。

 

1.米英

日本生まれで、戦時中米海軍に所属し、その後同志社大学教授などをつとめたオーテス・ケーリ氏は、1991年の寄稿*3で、ペルシャ湾に向かう途中、東南アジアの国々の港に寄港する自衛隊旭日旗が掲揚されていることについて、否定的な見解を示している。

また、英国の郵便局が刊行する雑誌で、日本の特集が組まれた際、(日の丸ではなく)旭日旗が用いられると、退役軍人から抗議があり、撤回されたという例*4や、米国の退役軍人がパールハーバーとあわせてRising Sun Flagを燃やそうと計画していると伝えられたこともある*5

このように、一般に理解されていたかはともかく、少なくとも、実際に戦火を交えた退役軍人の間には、当時の敵国の象徴として理解されていた節がある*6

 

2.アジア

韓国は、といえば、1996年に戦後初めて自衛艦が韓国に寄稿した際の新聞記事において、

 旧日本海軍と同じ旭日旗を掲げた日本の練習艦隊の入港には、反日世論の強い韓国内で複雑な受け止め方もあるが、94年4月の訪日時に李炳台国防相(当時)が提案した日韓軍事交流の一環だけに、今のところ大きな抗議運動もなく、静かな入港となった。

自衛艦が韓国を初訪問 訓練航海の途中、静かに釜山入港」『読売新聞』1996.9.2

 とされているように当時から一定の反発があったことが伺える。

この点、木村教授も、旭日旗のもつ意味が特に注釈なく理解されていたことを示している*7

他にも、大喪の礼に際して旭日旗が燃やされた例*8や、2000年代に入って、日本のロックフェスティバルで、パンクバンドが「Fuck Japanese imperialism!」と言いながら旭日旗を引き裂くパフォーマンスを行った例がある*9

その他中国、香港においても、尖閣問題の関係で旭日旗を地面に書いて踏ませるようなことがあったり、似た意匠の服を着た女優が謝罪に追い込まれるなどの例があったようだ*10

このように、必ずしも反発の対象、ではなかったとしても、一定の象徴的な意味を持っていたのではないかということが推察できる。

 

3.なぜ近年になって盛り上がりを見せるのか

ではなぜ近年になってこの旗をめぐる摩擦が大きくなっている(ように見える)のか。

一つには、これが①国際的な場で、②国を表象するものとして扱われるケースが増加した、ということが挙げられるだろう。

自衛隊の海外派遣は、前出の1990年代初頭ペルシャ湾派遣から始まったものであり、韓国への寄港も1996年が初めてである。*11

近年、問題となっているのは、サッカー競技場での扱いであるが、日本でサッカー人気が盛り上がったのは、1993年のJリーグ開幕、そして、2002年の日韓共催ワールドカップにかけてのことである。それ以前の段階で、旭日旗が扱われていたかは、今のところわかってはいない(教えて下さい)が、90年代には、競技場に旭日旗を持ち込むべきではないとの投書も見られる*12

2012年の週刊誌にサッカーファンが振り回して外国人を挑発するように用いること等について海上自衛隊が不快感を抱いている旨の記事が掲載されたのは、従来一部に留まっていた旭日旗の使用が拡大していったことの傍証としてみることもできよう*13

この問題を考えるにあたっては、単に旭日の意匠というにとどまらず、旭日旗が、どのような場面で国の表象として扱われてきたのかを丁寧に検討していく必要があるだろう。

 

*1:Twitterでもよく見られますが例えば、現時点でのWikipedia 旭日旗 - Wikipedia

*2:木村幹「旭日旗問題に見る韓国ナショナリズムの新側面」『国際協力論集 』27(1), 2019.7, pp.32-33 http://www.research.kobe-u.ac.jp/gsics-publication/jics/27-1/kimura_27-1.pdf ただその前からサッカースタジアムでの掲揚は問題になっていたようにも思う

*3:「平和の象徴「日の丸」掲げて」『毎日新聞』1991.6.3.

*4:「英郵便局、雑誌に旭日旗使い謝罪」『日本経済新聞』1995.8.15.

*5:Rising Sun Flagは場合によっては日の丸を指すこともありそうではある。"Veterans Plan to Burn Rising Sun Flag,"  The Atlanta Constitution, 1991.12.3.

*6:大衆紙が、昭和天皇批判に旭日の意匠を用いた例があること(「英大衆紙天皇報道、誤認やどぎつい表現 日本大使館、抗議へ」『朝日新聞』1988.9.22.)や、マイケル・クライトンのRising Sunの例もあるので、研究を要するかもしれない

*7:木村 前掲, p.24

*8:「「大喪の礼」世界は見た 各国の反応 半旗・抗議・無関心」『読売新聞』1989.2.25.

*9:高原基彰『韓国のパンク・ロックにおける『日本』のシンボリズムーグローバルとローカルの交差点からー」『東京大学社会情報研究所紀要』65号, 2003, p.313. ただし、当該パフォーマンスを行ったバンドはむしろ日本に親和的な部分を持っていて複雑な背景があると考えられている

*10:「新しい日本像を(経済気象台)」『朝日新聞』1996.10.21(夕刊); 「「旭日旗騒動」の中国人気女優が共産党に入党申請 「自分鍛えるプロセスに」」『読売新聞』2003.1.4.

*11:この点については、木村 前掲 p.25-26 同論文では、従来日の丸が問題とされていたことを指摘し、その後の問題化の経緯をメディアデータベースから分析している

*12:例えば、「[みんなの広場]絶対に掲げないでほしい旭日旗」『毎日新聞』1999.5.19.

*13:田岡俊次「艦旗乱用に海自は迷惑」『AERA』2012.9.17. 旧軍、自衛隊において、旗は一定の敬意の対象であり、乱用に対しては「大切な艦旗が部外の人々により外国人の反感を招くような場所、方法で使われたり、特定の政治思想の象徴にされたりしてはまことに迷惑」(海上幕僚監部)という

台風で暇だったのでPythonでランチタイムの経済学者になってみた

昨晩はすごい嵐でしたね。

風や、窓を打つ雨の音、更にはエリアメールも加わって、よく眠れない夜でした。

起きてみると、当然電車は動いていなくて、混んでる電車に乗ってくのもだるいなと思って、運転の見通しも立たないということで、泣く泣くお休みをいただく羽目になりました*1

 

時間ができたので、『RとRubyによるデータ解析入門』の5章に載っていた「ランチタイムの経済学者になる方法」というのをPythonで実装してみました。

O'Reilly Japan - RとRubyによるデータ解析入門

 

中高の現代社会で習った「神の見えざる手」っていうのをシミュレーションしてみようう、というものです。

非常にシンプルな仮定として、以下を準備して回しています。

  • 需要を満たすまでできる限り安い生産者から購入を続ける消費者(ただし許容価格以上のものしかないと需要を半分にする)。
  • 商品を生産して、価格をつけ、消費者に販売する生産者(売れれば価格を上昇させ、売れなければ価格を下げる。ただしコスト(5ドル)は下回らない)

そして、150単位時間程度やり取りをしてもらったときの、平均価格と需要(logをとっています)の推移が以下になります。

生産者が、暴利を貪ることはできず、コスト(5ドル)より少し高いあたりを推移していることがわかります。

f:id:filled-with-deities:20190909215813p:plain

需要と価格の推移

ちょっとしたコードを書くだけで、こういったものが実際目で見えるというのは面白いなあと思いました。

もう少し、続きがあるので、それもやってみたいですが、今日のシンポジウムかっこ*2でも出てきた両面市場なんかにも拡張してやって見られないかなぁ、というのが目下の関心です。

ともあれ、私、とても、眠い・・・

*1:夢から覚めたくなくてゴロゴロしてた妻に電車動いてないと伝えたら「よっしゃー」飛び起きてワロタ

*2:https://jilis.org/events/2019/2019-09-09.html

文系初心者が競技プログラミングをやってみた話~AtCoder Beginner Contest 139編~

前回、AtCoderなどを楽しんでいると書きました。

AtCoderというのは、競技プログラミングのサイトです。

atcoder.jp

競技プログラミングというのは、プログラミングを使って、パズルのような問題を早く、正確に解く競技だと考えて良いかと思います。

将棋で言えば、詰将棋でしょうか。

問題に対して、解法(どうすれば解けるか)を思いつく発想力と、

それを正確に速く効率的なプログラムに落とし込む実装力が問われてなかなかおもしろいです。

私は、むかーし、Pythonという言語を、Couseraのコースで習っただけのド素人ですが、たまに開催される大会に参加して楽しんでいる、というわけです。

 

この日曜日にもコンテストがあって参加してみました。

問題はこちらから御覧ください。

Tasks - AtCoder Beginner Contest 139

 

どんな感じで解いていったのか、メモ代わりに残してみます。

 

A問題:

 

  1. S = str(input())
  2. T = str(input())
  3. cnt = 0
  4. for i in range(3):
  5. if S[i] == T[i]:
  6. cnt = cnt +1 #cnt += 1
  7. print(cnt)

 2つの文字列を比較してマッチする分の個数をチェックする問題でした。

思いついたとおりに書いてみましたが、forの部分は、zip()などを使って簡潔に書けたかもしれません。

 

B問題:

 

  1. A, B = map(int, input().split())
  2. cnt = 0
  3. num = 1
  4.  
  5. while num < B:
  6. cnt = cnt + 1 #cnt += 1
  7. num = num + A - 1 #num += A -1
  8. print(cnt)

 電源タップの必要な個数を考える問題。

実際タコ足は避けたほうが良いのでしょうが。ループを使って書いてしまいましたが、

本当は割り算のほうがすっきりするのでしょう。

 

C問題:

普段はこのへんから難しくなってくる気がするのですが、今回は割とすんなり行きました。

  1. N = int(input())
  2. H = [int(i) for i in input().split()]
  3. mx = 0
  4. tmp = 0
  5. #print(H)
  6. for i in range(N-1):
  7. if H[i] >= H[i+1]:
  8. tmp = tmp + 1
  9. if tmp > mx:
  10. mx = tmp
  11. else:
  12. tmp = 0
  13. print(mx)

階段を下っていく問題。

下れるところまで下っていって、最大値をmxに記録していく、という単純な方法でも間に合いました。

 

D問題:

Cまで行けばいいかと、Dの前に風呂に入りましたが、Dも行けました。

数列のModの最大値を求める問題。

  1. N = int(input())
  2.  
  3. print(N*(N-1)//2)

といっても余り褒められたものではなく。

(1、2、3・・・N)とあったときに、一つずらせば最大値だろうな、というのは、直感的にはわかったのですが、最初は、並べ替えた数列Pを作って、更に、最後尾を除いてsum()みたいなことをやってしまっていたのです・・・

そうすると計算時間がかかってしまって、タイムオーバー(TLE)。

単に等差数列の和なので、そのまま示してやればよかったですね。

 

E問題:

リーグの対戦順が可能か考える問題。

ループを回して、先頭からpop(リストから削除)してけばできるのかな~とか思ってたのですが、気力が起きずに撤退。popは先頭から削除するのは、めっちゃ遅いらしいとか、リストを裏っ返せばええんや、とか紆余曲折を経て、最終的には以下の形で通りました(後日)。

  1. import copy
  2. import collections
  3.  
  4. N = int(input())
  5. A=
  6. #結局dequeというやつを使うことにした。両端からの削除が早いらしい
  7. for j in range(N):
  8. A.append(collections.deque(int(i) for i in input().split()))
  9.  
  10. day = 0
  11. empty = [0] * N
  12. #一日目は全員を見て、次の日は前日に状況が変わった人だけみることに
  13. s = [i for i in range(N)]
  14.  
  15. #whileループ一回を一日と考える
  16. while N==N:
  17. q =
  18. day +=1
  19. for i in s:
  20. #i行目が空なら空であることを示すemptyリストを1に
  21. if len(A[i]) == 0:
  22. empty[i] = None
  23. #iが既にqに入っていればパス
  24. elif i in q:
  25. pass
  26. #i行目の末尾の数字で示された相手方が一致していればキューに追加
  27. elif int(A[int(A[i][0])-1][0]) == i+1:
  28. q.append(i)
  29. q.append(int(A[i][0])-1)
  30. s = copy.copy(q)
  31. #ループ後にqが空ならそれ以上進めないので判定
  32. if len(q) == 0:
  33. if not(0 in empty):
  34. print(day-1)
  35. exit()
  36. else:
  37. print(-1)
  38. exit()
  39. #そうでなければキューに追加されている行の末尾を削除する
  40. else:
  41. for d in q:
  42. A[d].popleft()

 

 これでもpythonではなくpypyというやつでぎりぎりでした(pypyのが若干早いらしい。)。

本来的には、グラフ?の最長経路問題として解けるらしいのですが、いまいち枝とか経路とかの書き方のイメージが掴めていません。勉強しなきゃですね。

 

F問題:

ベクトルの合成の問題なんだろうなーと眺めていましたが、角度でソートする方法を考えてる間に、エネルギー切れに。

あとの部分は、普通に書けばいいだけだったので、粘ればよかったかもしれない。

 

  1. import math
  2.  
  3. N = int(input())
  4. A = []
  5. for j in range(N):
  6. A.append([int(i) for i in input().split()])
  7. #arctanでY、Xから角度を求める。
  8. for engine in A:
  9. engine.append(math.degrees(math.atan2(engine[1], engine[0])))
  10.  
  11. if len(A)==1:
  12. print(math.sqrt(A[0][0]**2 + A[0][1]**2))
  13. exit()
  14. #角度順にソートして、2周分のリストに。
  15. A.sort(key=lambda x: x[2])
  16. A = A + A
  17.  
  18. mx = 0
  19. for i in range(N):
  20. X = A[i][0]
  21. Y = A[i][1]
  22. temp = 0
  23. for j in range(i+1, i+N):
  24. if (math.sqrt(X**2 + Y**2)) > mx:
  25. mx = math.sqrt(X**2 + Y**2)
  26. X = X + A[j][0]
  27. Y = Y + A[j][1]
  28. if temp> math.sqrt(X**2 + Y**2):
  29. break
  30. temp = (math.sqrt(X**2 + Y**2))
  31. if (math.sqrt(X**2 + Y**2)) > mx:
  32. mx = math.sqrt(X**2 + Y**2)
  33.  
  34. print(mx)

 あとから何も考えずに書いたので、多分余計な行とかがたくさんある。

 

Pythonを使うだけでもいろんなパズルが解けて楽しいので、みなさんもよろしければぜひ。

詳しい人は優しく教えて下さいw

 

トレンドに関係した資料をつぶやくBotを作ってみた話

むかしむかしにCouseraでPythonをならったりしたものの、特に使うこともなく生きてきたわけですが、最近AtCoderなどを楽しんでいます。

せっかくなので、国立国会図書館(NDL)が提供しているAPI*1を利用して、Twitterのトレンドに関係した資料を探してくるBotを作れないかな、と思いまして。

twitter.com

作ってみました。

 

要素としては、

TwitterAPIを使って、Twitterのトレンドを拾ってくる

→NDLのAPIで資料を探す

TwitterAPIでつぶやく

というようなコードを書いて、定期実行する、ということで良いのかな、と思っていたのが運の尽き。結構考えることが多かったです。

教訓としては、

・エラーメッセージを読むのは大切。

・ドキュメントは神。

 

1.トレンドを拾ってくる

トレンドを拾ってくる事自体は難しくありません。

Pythonで言えば、Twitter用のライブラリもいくつかあって、ぐぐるとたくさん記事が出てきます。

Python: Twitterにおけるトレンドを取得する - Fuwafuwa's memorandum

ただ、トレンドに入ってくる単語って、ハッシュタグ付きのわけわからない単文か、それだけではなんのことかわからないような固有名詞とかが多いんですね(今だと甲子園に出てる高校名とか)。

そうすると、それだけで、資料の検索をかけてもうまいものが出てこない、と。

結論から言うと

ハッシュタグは諦めた。

・単語については、Googleトレンドの関連語検索で情報を取ってきて、加えるようにしてみた。

という感じで、できる限り、今トレンドになってる言葉に近いものを拾ってくれないかな、と願っています(あと意外とトレンドに変動がない・・・)

Googleトレンドについては、以下参照。

Googleトレンドを使いこなそう その2 - Qiita

Pandasだなんだと次から次へデータ型を使わなきゃいけない・・・

 

2.NDLサーチにかける

国会図書館サーチね、たくさん横断検索かけられるのはいいのだけど、あまりにもかかりすぎるという欠点が・・・。

苦労したということでいうと辺戻りのXMLの読み方で、名前空間の概念がよくわかってなかった。

キーワードでなるべく絞ろう、というのは上で書いたとおりだけど、引っかかったものが近いのかどうかの判別はまだまだ未完成。今後用検討かなというところ。

反応が遅いのもあって、取得レコードを1点に制限しているのだけど、これを拡張して、トレンドの関連語と比較して点数つけたりするのだろうか。ちょっと気が遠くなってきた。

適切または意味ありげなデータを探してくるために、青空文庫新書マップを優先して検索しているのだけど、上に書いたようなキーワードの制約上、まだかかったことなし。

〇〇の日、というのから、「の日」を除いて検索かけるように調整してみたので、うまく行けばなにか出るかもしれない。

 

3.つぶやく(定期実行)

つぶやく自体はライブラリ使えばいいので、かんたん。

定期実行は、自分のPCをつけっぱにして回す方法と、サーバを使う方法がありそうだったけど、前者は電気代が死にそうなので、後者を。

Pythonで作ったTwitterのbotをHerokuで動かす - ひとメモ

などを参照して、Herokuにデプロイして動かしてみました。

gitも覚えないといけない。まぁ、こうやって一つなにか作っていくと、色々勉強の契機になっていいよね、という感じはします。

この点での要改善点で行くと、トレンドがあんまり変わらないことと関連して、過去ツイートとのかぶりの排除をどうしてくか、ということでしょうか。

別にファイルを持っておいて、比較したりするのがよいのかな。

 

今後の予定

・表示分の改善のための関数の微調整

・ニュースフィードから関連の資料を取ってくる(自然言語処理API?)

←トレンドってまじまじ見たことなかったけど、ほんとにほぼエンタメっぽいので、それ以外のバリエーションも紹介したいな、と。

 

ここをこうしたほうがいいよ、とか、諸先輩に教えていただけるとありがたいです。

どうぞよろしくおねがいします

ドイツ連邦司法庁、Facebookに過料 SNS法で初(メモ)

7月3日、ドイツの連邦司法庁は、ネットワーク法執行法(Netzwerkdurchsetzungsgesetz(NetzDG):いわゆるSNS法、SNS対策法、またはFacebook法とも)*1の規定への違反を理由に、米SNS大手Facebook*2に200万ユーロ(約2億4000万円)*3の過料を課すことを発表した*4。これは、SNS法下で初の過料決定となる。*5SNS法については、2018年1月の本格実施以降も、過料が課されてこなかったことから、実効性を疑問視する声もでていた。

 

過料は、法第2条に定められた報告義務への違反を理由とするものである。Facebookが、一般的な通報フォームと別に SNS法用の通報フォームを設けており、Facebookの報告では、後者のもののみを取り上げていることから、本来法の対象とされるべき申立全体がカバーされておらず(2018年7月期の報告では、TwitterYoutubeにおける申立コンテンツ数が20万件台だったのに対し、Facebookは1704件だった)*6、加えて、内容的にも十分なものとなっていない(訓練等に関する事項が含まれていない(2条2項4号)等)ことが指摘されている*7

 

Facebookは異議を申し立てることができ、最終的には裁判所に判断が委ねられることになる。

なお、違法コンテンツの取扱い(明確に違法なコンテンツの24時間以内の削除等)については、手続き整備上の不備がなければ違反とはならないとされているが、一部報道では、今後も更に過料が課される可能性を指摘するものがあり、今後の動向が注目される*8

 

*1:同法は、ドイツ国内で一定規模以上の利用登録者を有するSNS事業者に対して、違法情報への対応手続きの策定、半期ごとの報告の作成などを義務付けるもの。http://www.mediacom.keio.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2018/04/4338829378f9b93f524fb8aeb862933b.pdf

*2:対象は、アイルランド法人

*3:なお、この金額は、過料基準上、A事業者の軽度~中程度の違反時の基礎額に該当する 

https://www.bmjv.de/SharedDocs/Downloads/DE/Themen/Fokusthemen/NetzDG_Bu%C3%9Fgeldleitlinien_engl.pdf?__blob=publicationFile&v=2 事業者の規模等について實原隆志「ドイツの SNS 法―オーバーブロッキングの危険性について―」『情報法制研究』4 号, 2018.11, p.54<http://alis.or.jp/img/issn2432-9649_vol4_p046.pdf>

*4:Bundesamt für Justiz erlässt Bußgeldbescheid gegen Facebook https://www.bundesjustizamt.de/DE/Presse/Archiv/2019/20190702.html

*5:Umsetzung des NetzDG: Millionen-Bußgeld gegen Facebook | tagesschau.de

*6:この点については、報告公表時にも指摘があるNetzDG: So oft sperren Facebook, YouTube und Twitter - SPIEGEL ONLINE

*7:上掲連邦司法庁発表

*8:Mängel im Transparenzbericht: Millionenbußgeld gegen Facebook wegen NetzDG - Golem.de