拒絶
どうも、ご無沙汰しておりました。
その間にだいぶ暑くなってきましたね。
本自体は多少なりとも読んでいるのですがレビューするのはなかなか難しいです。
最近読んだのは例えばこれです。
幽霊船 他1篇 (岩波文庫 赤 308-5)
posted with amazlet at 09.10.18
(この中に含まれている書写人バートルビー)
英語版ならここで読めますし
http://www.gutenberg.org/files/11231/11231.txt
検索すれば柴田元幸訳の日本語版が出てくるはずです。
この小説について論じられるのは
I would prefer not to.
という台詞についてです。(読むきっかけとなった辺見庸さんの講演でも触れられました。)
主人公バートルビーは何かを頼まれると必ずこういって拒絶する訳です。
やらないほうがいいのですが・・・。
結果、彼は飢えて死んでしまいます。(あ、ねたばれだ)
社会の中での役割の拒絶、そしてそれは期待される「生への執着」すら拒絶しました。
と、僕には見えるのです。
なんとなく自分にかぶって見える気もします。
でもぼくはこらえ性がないので、きっと自餓死はできないでしょう。
死に文をおって死んでった彼に。
難しい小説でした。とにもかくにも不思議で。