合コンとは何か
卒論シーズンですね。
まったく、卒論は進んでいません。
うちの大学のうちのコース(社会学)だと、自分の好きな分野をテーマにして卒論を書く人がほとんどです。
アニメとか、ゲームとか、もちろん環境問題とかコミュニケーションとか。
そういう意味ではこの本は、格好の先行研究となるかもしれません。
北村さん、阿部さんの『合コンの社会学』を読みました。
僕自身は合コンというやつにはいったことがなくて*1
よくわからないのですが、合コンという場は聞き及んでいる限りでは、かなり社会的な相互行為が行われる場であり、
また、その制度的なあり方は、今日的な日本の恋愛(≒結婚)スタイルを如実にうつすものとして、注目に値するでしょう。
ただ、合コンというやつはどうにも定義されがたい、という問題があるな、というのをこの本を読んで感じました。
「軽い男/女ばっかりで、まともな合コンじゃなかった」というせりふが出てくるのですが、
これは、少なくとも僕の合コン観からすると納得のいくものではありません。
この本では、合コンは割合と(結婚を前提とした)真剣な出会いを求める場として想定(定義)されているように思います。
しかし、僕ら大学生の身からすれば*2、「真剣な出会い」というものがそもそも想定されづらい、
つまり、結婚を意識して付き合い始めるという感覚がないために、「出会いを求めるためだけの飲み会」=「不健全」となりがちなように思います。
こうした感覚の違いが、コーホートによるものなのか、年齢的な問題なのかは、調査をしてみないとわからないと思います。
ただ、この本の目的のひとつがマクロな視点からの合コンを見ることであったのならば、ぜひそうした世代をまたいだ合コン観の調査も行ってほしかったと思います。
しかし、この本による合コンというのは、お茶室のような空間ですね。
お互いの身分を現実的には認識しつつも、あたかもそれが関係ないかのように振舞った上で、
相互的な行為を行い、相手を楽しませることを目標とするという・・・。
そんな作法に満ちた空間だなんて初めて知りました。
これも、偶然の出会いを至上のものとみなすロマンチック・ラブ信仰のなせるものなのでしょう。
お見合い結婚が珍しくなるなんてここ最近のことですが*3
*4
あと、3低*5とか4K*6とかも不勉強で初耳でした。
いろんな意味で勉強になるし、それこそ合コンの話の種にはなるんじゃないでしょうか。
最後に「〜の社会学」っていうタイトルはほんとに難しいですね・・・。