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読書は人間の夢を見るか

平々凡々な社会人の読書と考えたこと。本文・写真についてはCC-BY-SA。当然ながら引用部分等の著作権は原文著者に属します。

4.序盤戦

もうこれを読んでください。これで決まりです。


序盤は戦法によって駒組みと言いました。
ここで不利になるとかなり厳しいです。
なので、近年はここで少しでも有利にするための研究が進められています。
(研究に基づく一連の駒の動かし方を定跡といいます。ちなみに囲碁では定石です。)


例えば、昔は穴熊という(めちゃめちゃ固い)囲いはあまり用いられなかったのですが、
王が固いほうが勝ちやすい、ことがわかってきたので、これを目指すことが多くなってきました。
穴熊に囲われてしまえば、作戦負けに近い状態になりかねない
→組むまでに時間がかかることを突いてこちらは守備はそこそこに攻めかかろうとする。
→穴熊に組むと見せかけて守備の弱い隙をついて攻めかかる
→守備はそこそこにする戦法を取ると見せかけて(ry
といったように、誰かが対策を取れば、それに対して誰かが更に対策を取り、と進歩していくわけです。


こうした最近の動きを非常にわかりやすくまとめたのが上の二冊です。
将棋の本というと訳の分からない暗号(▲7六歩とか)で書かれているのが定番ですが、この本はそういうのがあまりわからない方でも読めるようにできています。矢印とか使われていて、初めて読んだとき感動しました。


「研究」という言葉がピッタリ来るように、実は序盤は本当に細かいところまで突き詰められていて、それぞれの戦法で「専門書」が出ている(一方、もちろん「奥の手」は発表しないで隠し持っているのでしょうがw)のですが、そういう本はちょっと難しいので一旦パス。
どういう考え方で駒を組んでいっているのかを知っているとずいぶん世界が違って見えるはずです。
実力伯仲のプロ同士の対局ではわずかな差が命取り。
49対51みたいな微差でもそれを広げていかれてしまいます。実は始まった瞬間からすごい神経戦が繰り広げられているのです。


…ちゃぶ台を返すようですが、「名人に定跡なし」といいます。
必ずしもプロの将棋は定跡通りの進行にはならないことにご注意を。
(悪くなってしまう、という結論が出た定跡があればどこかで手を変えないといけない。あるいはそれまでの常識にはない新戦法などが出ることも)